日本が誇る伝統と挑戦の革新企業

取材趣旨:企業インタビュー

戦国大名である北条氏の五代にわたる居城、小田原城。9キロにもわたる城郭は戦国時代には日本最大を誇り、難攻不落の城と謳われた。その小田原城の城下町として栄えた歴史深い小田原に、100年以上の歴史を重ねてきたのが瀬戸建設である。 建設業界でも珍しく木造・鉄筋を問わず、新築住宅・リフォーム・大型建造物を扱え、まさに何でもできる瀬戸建設。そういった幅広さを持ちながら、その中でも高い経験値から医療・介護・福祉に関する建物の企画提案に強みを持つのが特徴である。また「アットホームな雰囲気が良いところだと思います」「人柄の良さが魅力だと思います」といった声が社員から多く聞かれたことも印象的であった。今回はそんな小田原の優良企業、瀬戸建設をひも解いていきたい。

  • 瀬戸建設株式会社

    代表取締役社長瀬戸 良幸

    古くは、北条氏の時代に幕府が築かれるなど歴史のある小田原。
    この小田原の地に産声を上げて108年。
    「瀬戸建設さんにお願いしたい」と特命で工事をご依頼されるお客様が増えてきました。
    これも100年もの間、ひたすらに“人にやさしい住まいづくり”を信条としてきた賜物であると信じています。

    中でも当社がこだわっているものは、“家づくり”であり、すべての建物の原点であると考えています。
    家は寝るだけの場所ではありません。
    ご自身の人生という舞台を演出する重要な場所であり、また、家族の心が休まる場所、幸せを育む場所、子供の成長を見守る場所でもあります。
    だからこそ、工場の大量生産的な家づくりはしたくはなく、「素材にこだわる」という信念の基に安心で安全な家づくりを心がけています。
    こうした当社のポリシーは、家に限らず介護・福祉施設や公共施設、店舗やマンションにも生かされています。

    建物を建てるというプロジェクトは、お客様と当社、そして職人が同じ未来を目指して、一歩ずつ前へ進んで行かなくてはなりません。
    建設会社に求められることは、技術力と豊富な知識と経験に加え、お客様に感動を与える「+α」の提案であると考えます。
    皆さんも経験したことがあると思います。
    何かを買おうと迷っているときに背中を押してくれる店員さんのひと言や、買ったものの意外な使い方や便利な使い方などワンポイントアドバイスをくれた店員さんのひと言に、思わず「おお!」と声に出して感動したことが。
    当社は営業・設計・工事そして事務部門のすべての社員に対し、自らの仕事において「+α」の提案(お客様に感動を与えられるような仕事)をするよう伝えています。

    私たちが築き上げた技術力と経験に加え、若い皆さんの発想と力を合せて、常にお客様へ感動を与えられる会社づくりを目指そうではありませんか。

目次

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

社風

アットホーム・温かい雰囲気・人柄の良い会社

「私が言うのもだけどね。社員の人柄の良さはうちの特徴だと思うよ」「うちの社員は皆レベルが高いから提案力とかも、もちろん強みなんだけど、それに加えて人柄の良さがあるからこそお客様に評価していただいていますよね」社長が微笑みながら語っていた様子が印象に残る。提案型の営業が主体であり、お客様の心の底から求めているものを察して、お客様の希望を実現させていくためにはお客様から社員が人間として信頼してもらうことが大切。それを大事にし続けてきたからこそ自然と会社全体として社員の人柄の良さが磨かれ、そして温かい雰囲気が醸し出されている。実際に社員の方と話していても「会社の良さはアットホームなところですよね」「皆さん温かいっていうところが好きです」といった声が聞かれた。会社の強みにもなっている人柄の良さ、そして温かい雰囲気が瀬戸建設の社風である。

独自性

同業他社にはない「キラリ光る強み」をつくる挑戦

「同業と同じ土俵で戦わないようにしていますよ」社長がそう語るように瀬戸建設は常に他と差別化を図るべく挑戦をしている企業である。実際にバブル後、公共工事が受注の中心であった頃に、民間企業を対象にした提案型営業に挑戦した。それにより公共工事が減少し、他社との競争が激しくなる時代背景の中でも生き残ることができた。また、2000年の保険制度の法改正を機に、医療・介護・福祉の業界に参入したことが、今の瀬戸建設の独自性の1つになっている。そういった分野が未成熟だったころから事業を展開したことで、他にはないノウハウとスキルが培われているからだ。また関連会社を設立し、建物をつくるだけでなく実際に運営も行っているため、利用者の生の声を生かした建物づくりができる。そして今では医療・介護・福祉分野の建築においてプロフェッショナルとしての地位を確立し、小田原で名高い企業になっている。常に挑戦を繰り返すことで他社とは違うキラリ光る強みをつくる。それが瀬戸建設である。

展望

「時代の先取り・ダム経営」チャレンジを行い続けていく

バブル期にはいち早く公共工事依存から民間受注へ移行し、2000年には医療・介護・福祉事業へ進出するなど常に時代を先取りしてきた瀬戸建設。そして今もなお、先取りの動きは止まらない。「実はここ数年で新しい取り組みを始めているんですよ」今、動いている医療・介護・福祉の事業に加え、ASJと言われる新しい営業の取り組みも既に着々と動きつつあるなど、常に先を見据えて動いている。また瀬戸社長が繰り返し語られていた言葉に「ダム経営」がある。これはダムのように不測の事態に備えて資金・設備・在庫・人員・技術等などの経営資源を余裕を持って確保している会社の状態を表す。いつ、どんなことが起きても社員・関係顧客・会社を守れるようにと有事に備えるとともに安定経営に向け努めている。歴史ある小田原で、創業100年を越える歴史を持つ瀬戸建設。地元に愛され、地元を代表する企業へとなるべく、更にチャレンジは続いていく。

苦難と真正面から向き合ったからこそある現在。利用者様に寄り添った提案・お客様想いの仕事で繋がりの輪を広げて行く。

建物づくりで大切にしている考えを教えて下さい

やっぱり「利用者様に寄り添った提案」ですよね。 当たり前のことですけど、施設や家や建物は使うため、住むためのものですよね。だからどんなに見栄えが良くても実際に使い手のことを考えていないものはいけないと思います。例えばですけど、介護施設の利用者にとってはシャンデリアが豪華だとか、手すりが金ぴかで見栄えが良いとかそういうのは一番ではないですよね。大事なのは、利用者のことを考えた建物づくり。例えば手すり1つでも、寒い冬の時期に温かいようにひの木の手すりにするだとか。管理者目線だと施設みたいな空間が良いんだろうけど、利用者のことを考えて自宅みたいな空間設計の介護施設を建てたりだとか。そうやって実際に使う人のことを考えて細かいところまでこだわって提案していく、利用者様に寄り添った提案というのを大事にしています。

社長の座右の銘を教えて下さい

「背水の陣」ですね。 私が社長になってから自分でも本当に色んな苦労があったと思います。私が社長になった頃では設計会社からこの瀬戸建設に入ったものですから建築のことは詳しくなくて社員からの信頼が少ない中からのスタートでしたし、バブル後では銀行の統廃合の影響で資金繰りに苦労したり、時には身に覚えのない風評被害があったりもしましたから。だから本当にいつの時代も背水の陣でした。ですが一つひとつきちんと向き合ってきたから今があると思います。今の会社の強みである民間への企画提案や医療・介護・福祉関連はその経験があるからこそです。そうやって苦労した経験があるからこそ、一緒に苦労してきた社員には本当に感謝しているし、今いる社員、これから入る若い社員には苦い思いをさせたくない。だから常に「背水の陣」だって思いでやっていますね。

社長が日々意識していることを教えて下さい

1回限りではなくて繋がりをつくっていくこと。そういう仕事をお客様とすることが大事だと思いますよ。やっぱりね、建物をつくって終わりではなくてそこからだと思うんです。父親が建ててその娘も建ててくれる。そのご近所さんもまた見て建ててくれる。そうやっていけば地域から評価されて本当に良い会社になりますよね。だからうちは、お客様のちょっとした頼まれごとにも応えたりしているんです。木の小物をつくって欲しいってなりましたらつくりますし、工事で汚してしまったらそれ以外のところも綺麗にしたり直したりする。そういう行動が大事ですし、それをやろうと思う社員の人柄が大事ですよね。そうやって繋がりをつくっていくことを日々大事にしています。

  • 心を掴む優れた企画提案

  • 住み心地の良さを追求した設計

  • 地元との交流「掘り出しもの市」

担当者からのコメント

    現在取材中

掲載企業からのコメント

  • 現在取材中
  • 企業情報

    • 創業年(設立年)

      1907年

    • 事業内容

      ●建築物(住宅、ビル、マンション、公共施設等)の設計・施工 ●建築物に関する技術開発・指導・耐震診断・耐震補強・アフターサービス業務・リフォーム業務 ●不動産の売買・賃貸借・管理・取引 ●土木工事・造園工事・内装仕上工事・土地計画に関する企画

    • 所在地

      神奈川県小田原市久野2267

    • 資本金

      9,000万円

    • 従業員数

      63名

    • 会社URL

      https://www.setoken.co.jp/

    沿革

    取材趣旨:企業インタビュー

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