日本が誇る伝統と挑戦の革新企業

取材趣旨:企業インタビュー

同社は1956年に創業し、作業着メーカーとしてその歴史をスタートさせた。60年近い歴史を刻む中で変化を繰り返し、現在ではユニフォームの企画から製造・販売・リースまでを行っているのが同社である。 またユニフォームをただの衣服として捉えるのでなく、「お客様と会社を結ぶ信頼の架け橋であり、働くスタッフと企業の貴重な対話の場」にするというコンセプトのもと、堅実な成長を続けている。そんな同社が現在までにどのような変化を繰り返し、今後どのような進化をしていくかについて堀田社長にお話をお伺いした。

  • 株式会社東京ユニフォーム

    代表取締役社長堀田昌彦

    現在、企業・消費者ともに環境問題や格差社会、貧困問題などに対し意識が高まっています。

    そんな中、社会貢献のため、株式会社東京ユニフォームができることは何か。

    発展途上国の子供たちへの支援物資や教育の場の整備等に役立てばと考え、「セーブ・ザ・チルドレン」に売り上げの一部を寄付させていただいております。

目次

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

社風

個性を生かしたチーム作り

東京ユニフォームの社員には様々なバックボーンを持った個性豊かな社員がいる。それは堀田社長が”個性的で常識にとらわれない人材”を数多く採用してきたからである。同社の顧客は飲食・美容・医療・土木建築・事務系など、多岐に渡る。また業界に限らず、取引をする顧客の担当者にも様々なタイプが存在する。そのような多様な顧客と良好な関係性を構築するためのセオリーは存在しない。100人いれば100通りのやり方がある。緻密なコミュニケーションで関係性を築く者もいれば、プライベートの遊びを通じて関係性を築く者もいる。同社ではそれぞれに合ったカタチで活躍してもらうために、営業の手法は個々に任せている。また、一般的に個性的な人材が集まると、なかなか一つの組織としてまとまるのも難しいものだが、チームワークがあるのも同社ならではだ。そのために各営業チーム毎でのキャンプや多数のサークル活動、年に一度の海外研修。日常の仕事以外の”特別な場”を通じて、チームワークを形成している。”個”を生かしながら、一つのチームとして一致団結しているのが同社である。

独自性

顧客第一主義

東京ユニフォームの独自性、それはバリエーションの多い商品をフルラインナップで常に保有している事である。ユニフォームと一口にいっても数多くのアイテムが存在する。例えば飲食店であればキッチンとホールではユニフォームは当然異なり、同じ店舗であっても地域によって違う事もある。その中で、数多くのアイテムを常に保有し、”東京ユニフォームに頼めば全てが揃う状況”を作り続けているのが同社の独自性だ。このような状況を意図して作っているのは多様化する顧客のニーズに確実に応えていくために他ならない。実際に同社では120社をも超えるメーカーの商品を扱っているのだが、他社では何処かの業界に特化した商品を取り扱うか、売れ筋の商品のみを扱うケースがほとんどである。同社では多様な商品を持ちながら顧客の在庫管理も代行する等、常に顧客のニーズに応え続ける”顧客第一主義”の考え方を実践し続けてきた。その結果”東京ユニフォームに任せておけば大丈夫”という唯一無二のポジションを確立させたのだ。

展望

ユニフォームを一つの文化へ

今後は、多様化し変化し続ける顧客のニーズに対して、先手先手で対応していく事が一番重要であると、堀田社長は考える。そのためには常にアンテナを立て、時代の変化に対して柔軟に対応しながら自社を進化させていく必要がある。そうした進化を繰り返した結果として、ユニフォームの価値をより多くの人に伝えながら、ユニフォームを一つの”文化”にしていきたいという。ユニフォームの価値、それは業種や職種に応じた安全性や利便性を持ちながらも、その会社毎の”自分達らしさ”をその色やデザインによってアピールする事ができる点である。現在は制服やユニフォームに対して、コストばかりに目がいきがちな印象があるが、ユニフォームは単なる衣服ではない。自分達の理念や考え方を表現する広告ツールとして捉えるのであれば、ユニフォームは単なるコストではなく投資として考える事もできる。同社は制服やユニフォームの価値をこれまで以上に高めていき、より多くの企業に活用してもらう事で”一つの文化を形成していく”、そんな壮大な野心を胸に抱きながら進化を続ける。

東京ユニフォームだからこそできる価値創りに向けて

東京ユニフォームならでは独自の取り組みがあれば教えてください

先程もお伝えさせていただきましたが、我々は常に変化に対応していく事を重要だと考えています。 未来は正直、簡単に予測できるものではありません。顧客の求めているカタチに変化を繰り返していく事こそが、 生き残っていく秘訣なのだと思っています。そのためには、私だけでなく社員全員が時代の変化に対して敏感になり、積極的に情報を取りにいくことが必要だと思います。そのような行動を促すために、「what's UP制度」というものを導入しました。これは異業種の方と食事をし情報収集する際に会社が費用を負担するという施策です。情報収集の機会を増やし普段の仕事に生かせてもらえるようにと導入しました。今後、社員からどんどん情報を発信していってもらいたいと思います。

社員の皆様への想いを教えてください

自分だけにしかできない価値を創っていって欲しいと思っています。今までの人生の中で存在価値がなかなか見い出せなかった人が、自分だけにしかない価値をこの会社を通して創っていって欲しいと思います。今までの学歴や経歴は全く関係ない。この会社でお互いに育ち育てられ、全員が成長していけるそんな環境にしていきたいですね。マラソンで例えると、誰か一人がぶっちぎりでゴールするのではなく、全員が手をつないでゴールしていく。全員がゴールするというのは簡単にできる事ではないと思いますが、必ず全員がゴールできる様なそんな会社を作っていきたいと思います。

若い世代に対するメッセージをお願い致します

仕事という事に限定した話ではないですが、どうせ生きていくのであれば誰かの指示で動くのではなく、自分で考えて自分で選んで、自分で決められる様な人生を送って欲しいと思っています。そんな力を付けていくためには、それなりの仕事をしなくてはならないと思います。仕事でしっかりと結果を出していく事で自分の存在価値を高めていってもらいたいと思います。あとは、あれがないこれがないと嘆くのでなく、今持っているリソースを最大限に活用して、自分自身の夢や目標を実現するためにどうするかを考え、必要になるものを自分自身で揃えていって欲しいとそう思います。

  • 本社1Fのショールーム

  • ライブユニフォームも手掛ける

  • 仕事に励むWEBチームの皆様

自分にしか出せない 価値を発揮していく為に

株式会社東京ユニフォーム  営業1部マネージャー 増井大介

様々な業界との取引を持つ東京ユニフォームの中で、エステや警備業界をメインクライアントに持つ営業マネージャーの増井さん。これまでの会社の歴史の一部を堀田社長と共に作ってきた今年で17年目の中堅社員だ。競合ひしめくユニフォーム業界の中では、なかなか他社との差別化を図る事が難しい。しかし、増井さんはその丁寧な対応と持ち前のコミュニケーション力で顧客から抜群の信頼を獲得しているという。その根底にある、考え方や仕事に対する想いについて、入社の経緯から将来の夢まで今回はインタビューをさせて頂いた。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

入社理由

偶然の縁に感謝

東京ユニフォームと増井さんの出会いは本当に偶然だった。 元々は東京ユニフォーム本社の地下にあるジャズバーの”Tokyo Tuc”というお店でアルバイトをしており、その当時は「ちょうどこれから何か新しいチャレンジをしたい」と考えているタイミング。そこでのアルバイトを通じて同社の事を知った。当時、服を扱う様な繊維関係の仕事に興味はあったが、ユニフォームという業界に関してはもちろん何の知識も無かった。それでも入社に至ったのは「何をするかというよりは誰とするか」を考えていたからだ。同社には堀田社長を始めとする圧倒的なエネルギー量を持った社員が数多くいる。同社社員は仕事を通じて一生懸命に自分自身の価値を出そうとしている。そんな周りに影響を与えられる社員が揃っているからこそこの環境でチャレンジする事を決めた。本当に偶然の出会いではあったが、その偶然があったからこそ今の増田さんがあり、今度は増井さんがそのエネルギーを伝えていく。

やりがい

コミュニケーションを大事にチームで取り組む

同社は専門商社という立場のため、メーカーや物流会社、刺繍工場の様な関係会社との協力体制があって初めて顧客への納品が成立する。協力体制があるかどうかによって仕事の進め易さは大きく変化する。顧客からは無理難題な要望を受ける事も少なくない。その様な中でも同社では顧客第一主義の考え方の下、この協力体制を生かして顧客の要望に応えていくのだ。 関係会社との協力体制を構築する事で、通常は1週間以上かかる商品を1日で納品したり、欠品があった場合でもあの手この手を使いなんとか商品を揃える。このように関係会社と一つのチームとなり顧客の要望を実現し、更にはその期待をも超えていくのだ。それが同社の特色であり、増井さんにとっても何よりのやりがいだ。増井さん自身でも、普段から些細な事からプライベートな話まで密にコミュニケーションを取り、相手を深く理解する事を意識しながら、仕事を進めていくという。その結果として関係会社からの信頼を獲得しているのだ。「全ては顧客に自分しかできない価値を発揮していくためです」と増井さんの言葉は力強い。

業界のプロフェッショナルへ

業界のユニフォームのプロフェッショナルになることが増井さんの夢だ。 増井さんは現在、エステ・警備業界の顧客を主に担当している。業界毎にユニフォームに求められる要素はもちろん異なる。エステ業界であればデザインの清潔感や美しさ、機動性が求められ、警備業界であれば安心感や安全性を求められる。その求められる要素を理解し、顧客と議論を重ね、今まで大切にしてきたものを踏襲しながら今までにない新しいユニフォームの価値を提供していく事に全力を尽くすのだ。 例えば業界毎のより良いユニフォームのカタチを生み出し提供することで、将来的には会社として業界全体のシェアの半数以上を獲得する想いも胸に温めている。他にも増井さん個人としてはこちらから営業をせずとも逆に、「ユニフォームの事は増井さんにお願いしよう」と顧客に言ってもらえる様な、自分にしかできないユニフォームのプロフェッショナルとしてポジションを確立していくことを目標として抱いている。そんな将来像を目指して、増井さんは今日も顧客の声に全力で耳を傾ける。

  • 海外の委託工場の作業現場

  • お酒も飲める社内スペース

  • 海外研修での一枚

ユニフォームの価値を発信していく

顧客から東京ユニフォームはどのような印象を持たれているのでしょうか

「明るく団結力がある会社だね」と言っていただける事が多いです。我が社では"遊ぶ時は思いきり遊び、仕事の時はきっちりと仕事をする"という方針を会社として大切にしています。働く社員は仕事もプライベートも全力で楽しみます。そんなエネルギッシュな社員が多いので、明るい印象を受けていただけるのだと思っています。団結力という点では、弊社にはコミュニケーションスペースという社内でお酒が飲めるスペースがあります。ほぼ毎日どこかのチームが終業後にその場所でお酒を飲んでチーム内の人間とコミュニケーションを取っています。このような仕事以外の場で積極的にコミュニケーションを取る事でお互いを理解し、一つのチームとしてのまとまりを作りだしているのだと思います。

ユニフォーム業界の将来について教えて下さい

ユニフォームの需要は年々減ってきています。どこの業界もコスト削減が声高に叫ばれている時代ですからね。真っ先にコスト削減の対象になるのがユニフォームなんです。今の時代わざわざコストをかけてまで、ユニフォームを用意する必要はないと言われる事もあります。ですが、一方でユニフォームを求める方がいることも事実です。特に女性からの「制服が欲しい」という声が非常に多くあります。私服の会社では特にですが、毎日洋服選びをするのはとても手間がかかります。またこれは男女問わずですが、「ユニフォームがあると公私のスイッチが切り替わって良い」という声も非常に多く頂きます。皆さんも部活の試合でユニフォームを着ると気合いが入ったり、学校の制服を着ると気が引き締まったり、そういう経験をした事があると思います。顧客が本当に着たいと思える商品を作ることがこれからの時代に求められていることだと思いますし、その声に応えていけるのが弊社であると自負しております。

印象に残っているエピソードがあれば教えて下さい

初めて海外での案件を対応した時の事が強く印象に残っていますね。その時は介護会社様の案件だったんですけど、そこで使うユニフォームのポロシャツを何千枚か作りたいと言われて、日本の工場では対応できない量だったので中国の工場にて対応する事にしました。その際に依頼していた内容と違うものが納品されたり、納期に間に合わなくなりそうだったり、日本と違う大変さを味わいましたね。しかし今ではその苦い経験が私の基盤になっていると感じます。現地工場を実際に見学してどのような工程で製品ができ上がるのか、どのように縫製されていくかなど深く理解する事ができたことも非常に大きいですね。今後は国内の大量受注商品を海外で生産したり、海外マーケット自体を開拓していく様な動きを私自身もとっていきたいですし、この経験を活かして会社に貢献をしていきたいですね。

担当者からのコメント

  • 監修企業 担当者

    堀田社長との取材を通じて、社員の皆様に対する愛情をすごく感じました。また、増田様へのインタビューを通じて、働く社員の皆様も実にイキイキされていました。個性を生かしつつも、チームとしてまとまっているそんな組織だからこそ東京ユニフォーム様は非常に強い組織なんだと実感致しました。この記事を通じてその様な部分が伝われば幸いです。

掲載企業からのコメント

  • 株式会社東京ユニフォーム からのコメント

    先日は、ありがとうございます。 様々な角度からの真剣な質問を頂き、今まで自分では気づかなかった自社の特徴や強みが、 はっきりしたように思えます。弊社では、当たり前にしてきたことが、様々な企業インタビューをされてきた方から、いわゆる「違い」であると教えていただき、今後の経営戦略にも、今まで以上に自信を持って挑んでいけます。このような機会をいただき大変感謝いたします。

企業情報

  • 創業年(設立年)

    1956年

  • 事業内容

    ユニフォーム企画・製造・販売

  • 所在地

    東京都千代田区岩本町2-16-5

  • 資本金

    5000万円

  • 従業員数

    41名

  • 会社URL

    https://www.unidepot.jp/

沿革

  • 1956年~1972年

    1956年
    「東京作業服株式会社」設立

    1966年
    横浜営業所を開設

    1970年
    宇都宮営業所を開設

    1971年
    千葉営業所を開設

    1972年
    「株式会社東京ユニホームセンター」に社名変更

  • 1976年~1990年

    1976年
    日中合作ユニフォーム「海洋印」作業服を販売開始

    1977年
    堀田昭彦が代表取締役社長に就任

    1983年
    神田ショールームを開設

    1985年
    木更津営業所を開設

    1988年
    つくば営業所を開設

    1990年
    本社ビルを竣工

  • 2001年~2010年

    2001年
    堀田昌彦が代表取締役社長に就任

    2003年
    「株式会社東京ユニフォーム」に社名変更

    2004年
    中国上海事務所を開設

    2005年
    各営業所を本社営業部に統合

    2008年
    WEB通販サイト「ユニデポ」をリニューアル

    2010年
    中国大連に準備室を開設

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