日本が誇る伝統と挑戦の革新企業

取材趣旨:企業インタビュー

1957年、株式会社リゾンは不動産会社として産声を上げた。紡がれてきた歴史の中で、同社のターニングポイントは、「不動産会社」から「まちづくり企業」へと大きく舵を切ったことである。地域の人々がいきいきと暮らせるまちづくりを目指し、躍進を遂げてきたのだ。地域の人々のコミュニティの輪を広げ、生涯健康・生涯現役の魅力ある地域を共創し、ふるさとまちづくりを目指す世界初の「コミュニティ・シェア・デザイン」企業を見据え、様々なリゾベーション(リゾン+リノベーション)を起こしている。今回は挑戦を続ける同社を牽引する、橋本社長にお話を伺った。

  • 株式会社 リゾン

    代表取締役橋本 太樹

    皆さまにお伝えしたいことがあります。それは、私たちリゾングループは“ふるさとまちづくり企業"だということです。主な事業となっている不動産事業も、地域の皆さまと一緒により良いまちづくりを行うための第一歩として始めたもの。だから、不動産事業が私たちリゾングループの本質ではないのです。
    私たちが行うのは、私たちのまちがより良くなっていくための仕事。土地や建物のオーナーさまや、このまちに住まう皆さまが「ずっとこのまちで暮らしたい」と想えるまちを創ること。
    住まう一人ひとりの皆さまが繋がり、交わり、豊かな毎日を送れるまちを創ること。そして、皆さまのお子さまも、その次のお子さまも、みんなが“ふるさと”として愛し誇れるまちを創ること。
    不動産も、コミュニティも、コンシェルジュも、そしてこれから生まれてくるさまざまなサービスも。すべてはこの“ふるさとまちづくり”のための事業なのです。人とひとを結び、支え合い、豊かな毎日を育む絆を何よりも尊いものと考えています。
    それらを大切にしていくことができる“まち”を、地域の皆さまと一緒に創っていきたいのです。それが、私たちリゾングループの信念であり、本質なのです。

目次

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

社風

社員の楽しさが、地域の楽しさに繋がる

「社員が楽しみながら仕事をする」を同社の社風として挙げた橋本社長。同社は人々がいきいきと暮らせるまちづくりを目指している。そのまちづくりを行っていく上で、社員がいきいきと仕事をしていないとまちも盛り上がらないと考えているからだ。例えば、同社は毎月1回以上イベントに参加し、時にはイベントを主催している。そのイベントに社員も積極的に参加し、楽しみ、イベントを盛り上げている。平成29年2月に行われた北朝霞振興会主催の「北朝霞どんぶり王選手権」では、市内外の飲食店や団体など18店舗が参加する中で同社の出店する「弁財角煮丼」が優勝し、王者に輝いた。楽しもうという意気込みでいきいきと仕事を行うからこそ、まちもいきいきと盛り上がるのだ。同社はこれからも、地域の人々がいきいきと暮らせるまちづくりのために「楽しさ」を発信していくのだ。

独自性

人と人とのつながりをデザイン

ふるさとまちづくりを目指す「コミュニティ・シェア・デザイン」企業であることを独自性として挙げた橋本社長。同社は不動産業にとどまらず、住人が真の豊かさをもって生活するために必要な「コミュニティ・シェア」をデザインしているのだ。歴史を遡ると、お隣からお米や醤油が切れた場合、お隣から借りていた古き良き時代があった。しかし高度経済成長を迎えるにあたりその文化も徐々になくなり、周辺の住人とのコミュニケーションも失われつつある。同社は「コミュニティ・シェア」を広げることにより人々がともに仲良くいきいきと暮らすことができる、本来の姿のまちづくりを行っている。一例として、同社は「コミュニティアパート」の施工を行っている。地域のイベントやアパートの住人の情報が知れる掲示板の設置や、定期的なアパート内での食事会の開催等居心地良く住み続けることができる仕掛けが取り入れられたアパートだ。不動産業にとどまらず、人と人とのつながりをデザインすることが同社の独自性なのだ。

展望

常に進化し続けるリゾン

「リゾベーションを推し進めていきたい」と橋本社長は展望を語った。リゾベーションとは「リゾン+リノベーション」を掛け合わせた造語で、まちづくり企業への進化のために行う新しい取り組みのことである。リゾベーションを推し進めることで地域の人々のコミュニティの輪を広げ、生涯健康・生涯現役の魅力ある地域を共創し、お客様の絆づくりに貢献していくのだ。そのために特に力を入れているものとして「ライブリーサロン」が挙げられる。ライブリーサロンは育児経験のあるスタッフが常駐し、子育てに関する悩みを解消するための場を提供しているもので、そこからママ同士の交流により暮らしや地域の楽しさを創出しようという活動である。今後病院や保育園等と連携することでライブリーサロンをさらに大きな交流の場にしていきたいと橋本社長は語る。多くの人々を巻き込み、お客様の絆づくりを強めていくのだ。

お客様と、永続する関係へ

リゾベーションの中で印象に残っているエピソードを教えてください

制限がある土地の対応が印象に残っています。農家のお客様で、土地を息子に引き継ぎたいと思っているのですが、境界トラブルや所有権の問題でできずにいるお客様がいました。おじいさんもお子さんも話を出す機会がなく、引継ぎが滞っている状態だったのです。所有者不明の土地化を防ぐため、リゾンが両者の間に立ち、話し合いの場を設けました。この場は親子4代が集まるものになりました。土地の歴史を振り返り、現状を整理し、互いの想いを伝えあった結果無事に引き継ぐことができました。その際おじいさんから「この先私がいなくなってもよろしくお願いします」と言われ、親子の絆づくりの大切さを実感しました。困っているが、話す機会がない。そのようなお客様の永続繁栄を共に創っていければと思っています。

橋本社長の「信条」を教えてください

「本質を外さない」と「まずはやってみる」の2点は特に重視している考え方です。「本質を外さない」ですが、何かを決める際に本質は外してはいけません。本質から外れたことを考えてしまうとリゾンが目指す「リゾベーション」からズレてしまいます。目指す姿を心に持って考えることが大切なのです。ただ考え込むうちに外れてしまこともあります。その際には恥ずかしがらずに原点に戻ることを行っています。他にも「まずはやってみる」の考え方を重視しています。会議室で議論を重ねても何も生まれません。まずはやってみて、その後に反省と改善を重ねればいいと考えています。実際にやってみると、新しいアイディアも生まれるものです。この2つの考え方は私の信条です。

受賞した「田中啓一賞」について教えてください

弊社の「民間企業主導によるまちづくり区画整理事業の実践」が評価され、平成28年6月に公益社団法人日本不動産学会の田中啓一賞を受賞することができました。この賞は不動産についての実務または政策形成に関し積極的でユニークな活動で成果を認められる個人または団体に対する表彰です。例として隣接する住居を区切る垣根をなくし、バーベキュー用のかまどを設けるなど設計段階で実行されたハード面の取り組みと、新住民を迎えるためのパーティーや定例化した盆踊り大会が住民自身の手によって運営されるソフト面の取り組みが成果となって表れていることが評価に繋がりました。人々がいきいきと暮らせるまちをつくるために、これからもリゾベーションを起こすべく邁進していきます。

  • ライブリーサロンの風景

  • 優勝した弁財角煮丼

  • ちょいボラの風景

入居で終わらないお客様との信頼関係

株式会社 リゾン アパマンショップ和光店 店長 佐藤 靖浩

お客様に快適に過ごしてもらうため、物件の環境を、そして地域の環境をつくり上げようと日々奮闘している一人の男がいる。それが今回インタビューをさせていただいた佐藤靖浩さんだ。佐藤さんはリゾンに新卒で入社し、現在はアパマンショップ和光店の店長として活躍している。佐藤さんは入居をゴールとしておかず、お客様が快適に過ごすための環境を提供し、お部屋のお悩みがあった際に「佐藤さん」を永久指名してもらえることを目標に掲げている。お客様に信頼してもらうため日々試行錯誤する佐藤さん。胸に秘める想いや将来掲げるビジョンについて明らかにしていく。

伝統の承継と挑戦の未来を担う社員の思い

入社理由

会社への恩返し

同社の「人柄の良い、温かい雰囲気」に魅力を感じ入社を決意したと佐藤さんは語る。佐藤さんは就職活動中、大きな責任を扱いお客様を笑顔にすることができる不動産の会社を探しており、その中でも地域に根強く発展している同社に惹かれていた。しかし選考の途中で1か月間の教育実習が入ってしまい、選考を続けることができなくなってしまった。その際同社へ選考辞退の連絡をすると「待っているので、教育実習を頑張ってください」と言われた。実際に1か月間待ってもらい、教育実習が終了するとすぐに選考を再開することができたのだ。そのように個人の想いを尊重し、応援をする同社の温かさに魅力を感じ、佐藤さんは入社を決意したのだ。現在店長として活躍する佐藤さん、「今度は自分が温かさを提供する番だ」という意志を持ち日々仕事に向かっている。

やりがい

全員が満足するために

「お客様に『佐藤さんのおかげで良い物件に巡り合うことができました』と言われた際に何にも代えられないやりがいを感じます」と熱く語った佐藤さん。「住居」は人々にとって大切な空間である。住居選びという大きな責任の伴う仕事だからこそ、一対一でお客様に向き合い、真摯に要望に応えることが大切なのだ。その結果お客様から感謝の言葉をもらった際に、喜びを感じるのだ。以前、お客様の要望とオーナー様の要望が異なり部屋が決まってから入居まで時間を要することがあった。佐藤さんはお客様とオーナー様の懸け橋になり、互いを行き来し交渉を重ねることで両者が満足する環境をつくろうと努めた。その結果両者が気持ちの良い状態で入居を完了することができ、お客様から絶大な感謝を貰うことができた。一人ひとりに向き合い、これからも佐藤さんはお客様に笑顔を提供していくのだ。

一人ひとりに、真摯に向き合う

佐藤さんは目指す夢として「『リゾンを選んだ』、ではなく『佐藤さんがいるからリゾンを選んだ』と言ってもらえるお客様を増やしていきたい」と語った。同社は「住む人が誇る街づくり」を掲げ地域に根差した貢献をしているためにお客様からの信頼も大きい。その信頼の大きさに負けず劣らず佐藤さん個人を信頼してもらうことで、「佐藤さんのいるリゾン」になっていきたいということだ。実際に長年お客様に真摯に向き合ってきた同社のベテラン社員には、例え小さな悩みでもお客様からすぐ連絡が来て、さらに引っ越しに伴うお部屋探しもその社員個人が指名されるという。その姿を目指し、佐藤さんはどうすればお客様の満足を追求できるかを考え、進化し続けているのだ。お部屋探しで終わらない、たくさんのお客様から永久指名される佐藤さんの姿が目に浮かぶ。

  • リゾンが手掛けるリノベーション

  • 孫が遊びに来たくなる部屋

  • 全社一丸となり未来をつくる

責任をもって仕事に取り組む

会社の雰囲気を教えてください

会社の雰囲気として「ファミリー感」があります。社員同士が仲が良くアットホームな雰囲気があります。このファミリー感の源泉には、社長の人柄があるのだと感じます。社長はとても気さくな人で、社員との距離もとても近いです。新入社員にも社長からコミュニケーションをとっています。私も実際に弟のように慕ってもらっています。また、社員の意見やアイディアも吸い上げてくれ、会社に積極的に取り入れてもらえます。働く社員を大切に考え、一人ひとりにチャンスを与えてくれる社長です。そのため社内で社長に関してマイナスなイメージを抱いている人はいないと思います。この社長の人柄があるからこそ会社の雰囲気も良くなり、ファミリー感が作られているのです。

佐藤さんが大切にしている時考え方を教えてください

「責任をもって仕事に取り組む」このモットーは常に心に持って仕事に取り組んでいます。入居がゴールではありません。お客様に提案した物件に責任を持ち続け、お客様が日々楽しく過ごす物件であることに努めることが必要なのです。私たちは物件の管理者になるので、物件を所有するオーナー様から預かってお客様に紹介しています。物件ごと担当する社員は異なっているのでその物件の担当を引き継ぐこともあるのですが、引き継いだ後にオーナー様から前の担当者に連絡が来ると、まだ信頼されきっていないのだと悔しさを感じます。オーナー様からの信頼を獲得するためにはお客様にも、オーナー様にも喜ばれる物件の条件や設備を追求し、オーナー様へ提案していくことが重要になってきます。入居で終わらず、責任を持ち続ける、この考え方は大切にしていきます。

「住む人が誇る街づくり」のために取り組んでいることを教えてください

物件の環境にとどまらず、物件に住むお客様が地域に溶け込みやすい環境づくりに取り組んでいます。具体的には、その地域でコミュニティをつくり、周辺の住人とコミュニケーションが取れる環境をつくっています。お互いの顔を知っていれば安心感が生まれ、住みやすさが向上すると考えているからです。例えば同じ賃貸に住むお客様を一つのグループのように集めて食事会を開いています。また現在は人と人とのつながりを意識したコミュニティアパートという物件も作り、街単位でコミュニティが生まれるような活動をしています。実際にコミュニティに参加したお客様からは「周辺の住人とのつながりがなかったのでありがたい。この地域に住んでよかった」という声ももらっています。これからもお客様に誇ってもらえる街づくりのために様々なアイディアを形にしていきます。

担当者からのコメント

  • 監修企業 担当者

    「不動産会社」から「まちづくり企業」へ大きく舵を切ったリゾン。インタビューをさせていただく中で一貫して感じたのは「地域をより生き生きとさせていきたい」という想いでした。住民に寄り添い住みやすいまちを創造している同社、これからの動向に目が離せません!

掲載企業からのコメント

  • 株式会社 リゾン からのコメント

    弊社を取材して頂き、誠にありがとうございました。「過去への感謝とこれからの未来への想い」と共に「今までの努力や新たな挑戦」を改めて社内に向け発信する良い機会となりました。これからも地域の人々がいきいきと暮らせるまちづくりのため日々邁進して参ります。

企業情報

  • 創業年(設立年)

    1957年

  • 事業内容

    ■ 資産運用計画、土地有効利用に伴うビル、アパート、マンション駐車場の企画、設計、施工、管理 ■ テナントビル、アパート、マンション、駐車場などの入居者募集から   入居者選定、集金、集計などの管理業務 ■ アパート、マンションなどの建物維持管理業務 ■ 住宅の売買、仲介、リフォーム業務 ■ オンラインによる顧客、受発注、入出金管理業務

  • 所在地

    埼玉県朝霞市東弁財1丁目7番24号

  • 資本金

    1億8500万円

  • 従業員数

    234名

  • 会社URL

    https://www.lizon.co.jp/

沿革

  • 昭和32年~昭和63年

    昭和32年
    朝霞市において不動産業を開始

    昭和46年
    株式会社橋本不動産設立

    昭和60年
    和光支店開設 アパート・マンション総合管理業に着手

    昭和63年
    CIにより橋本不動産グループをリゾングループと改名

  • 平成 1 年~平成27年

    平成 1 年
    朝霞支店・朝霞台支店開設

    平成 2 年
    新座志木支店(現志木南口支店)開設

    平成 4 年
    西部支店(現みずほ台支店)開設
    自社企画分譲マンション販売に着手

    平成 9 年
    成増支店開設にともない建設大臣(現国土交通大臣)免許へ

    平成15年
    新座支店開設

    平成19年
    株式会社リゾン創業50周年

    平成22年
    賃貸管理戸数 12,000室達成

    平成23年
    駐車場管理   20,000台達成

    平成24年
    株式会社リゾン創業55周年

    平成26年
    アパマンショップFC加盟

    平成26年
    6店舗がリニューアルオープン

    平成27年
    株式会社ティーネットワーク統合

取材趣旨:企業インタビュー

この企業のその他の記事

    記事が投稿されていません。

その他の記事

  • 世界中の茶・薬草・塩・油等の輸入・製造・卸業務全般を48年間運営

  • 国内トップのお茶缶メーカーが築いた歴史と描く未来

伝統と挑戦の革新企業の公式サイトへ掲載してみませんか?

日本が誇る伝統と挑戦の革新企業は「設立年数 30年以上継続して事業を行っている企業様」「革新性 現状に満足せず、常に高い品質を追求している企業様」からの掲載を募集しています。

詳しく見る

スタッフブログもっと見る