日本が誇る伝統と挑戦の革新企業

取材趣旨:企業インタビュー

誰もが見かける建設現場や土木工事現場。その現場を支える仕事をご存じだろうか。「困った時に頼れる相棒」これがマツオカ建機を象徴する言葉。マツオカ建機は建設や土木の工事の際に使う機材のレンタルをしている企業。高所作業車、土木建設機械、ポンプ、工具、照明機器、測量機、レンタカー、備品、足場工事など多岐にわたって機材をレンタルすることで顧客が必要とする機材を全て揃えられることが特徴的な企業だ。「困ったらマツオカ建機に頼ろう」そう思ってもらえる企業になるべく挑戦を続けてきた。会長である母と二人三脚でマツオカ建機を支えてきたこれまでと、今後、より一層の発展を背負う松岡社長にマツオカ建機の現在、そして未来について伺った。

  • マツオカ建機株式会社

    代表取締役社長松岡 賢

    創業以来、弊社は建設や保全向け機械を中心に、仮設建物や重量・軽架設、足場材など、
    現場で必要とされるモノ・空間のレンタル、及びそれに伴う運搬、仮設工事、販売、修理を
    主力事業とし、現場の皆様のお困り事と煩わしさの解消に全力で取り組んで参りました。

    レンタル品の保有・管理から、整備・物流・工事まで一貫して自社生産し、
    品質と安全を最上位に掲げ、安心してご利用頂けるレンタルサービスを提供すべく、
    今後も全社員一丸となって、「当たり前にレンタルできる」に磨きをかけていきたいと思います。

目次

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革新企業の本質

社風

一生懸命がお客様からの信頼に

「とにかく一生懸命なところがマツオカ建機らしさ」と話す松岡社長。仕事をしているときは、大変かどうかはあまり考えずに、やるからにはやるというスタンスの社員が多いという。そのスタンスはもともとあったものというよりも、マツオカ建機で働くことで身につくものだそうだ。レンタル業という業種柄、突然の依頼は日常茶飯事。極端な場合は、「1時間後までに用意してほしい」という要望があるなど、常に目の前に新しい仕事が躍り込んでくる。そんな時は『できるかできないか』は考えず、『できます!』と返事をしてからやり方を考えるような働き方をしている。お客様と緻密なコミュニケーションを取り、すべてに対してYESと答える姿勢を大切にしてきたからこそ、一生懸命な風土が生まれた。それでも「この社風ができたのは、お客様のおかげです」と松岡社長は謙虚な姿勢を忘れない。これからは一生懸命という段階からレベルアップし、個々がより自走できる組織を目指していく。

独自性

1社1社に寄り添ったサービスを提供

「お客さまの現場に、どこよりも詳しい会社」だからこそ「需要に合ったものはすべて揃い、スピード感のある仕事ができる」と誇らしげに語る松岡社長。私たちのお客様は、広大な敷地面積でお仕事をされています。レンタル資材をお届けするときは、「いつものあそこによろしく」といったおおざっぱなコミュニケーションで進むことは日常茶飯事ですが、私たちの現場は、見事にその要求に対応することができます。その秘密のひとつは、コンビナート、電力関連、半導体関連の現場などにターゲットを絞る事業展開。似通ったお客様に絞り込むことで、壁囲い、備品、人材など、現場が必要とすることは全て叶えられますし、現場や状況把握も素早く的確にできるようになります。松岡社長は「レンタルという仕事は、お客様が使い終われば不必要になるサービスだと理解しています。だから、時間をかけることよりも、今この瞬間にお客様が求めているサービスを提供することこそレンタルの本質」と考えているのです。

展望

究極的な下請けになる

下請けの仕事は、お客様の求めるすべてを届けることが難しい仕事。場面に合わせた機材が必要であり、それを活用できる技術を持った人材も必要となってくる。だからこそ「マツオカ建機は究極的な下請けになる」と松岡社長は力強く話す。このレベルを目指している理由は「社員の幸せをつくりたい」という純粋な思いがあったから。社員が本当に幸せになるには、業績の向上による社員への還元は必須である。レンタル業界はサービスの価格ではなかなか競争が難しいと言われる業界。競争優位性にあたるものは、価格ではなくお客様への寄り添いとなる業界である。何か必要だと思ったら「まずはマツオカ建機に頼ってみよう」と言われる存在になるべく今でも奮闘を続けている。将来的には、頼まれた仕事以外にも、自分たちで顧客のニーズをつかみ新しい価値を創造していくことで商品展開を進めていくことも考えている。ノウハウを積み重ね、各現場に合わせたサービスが何かを追求し続ける。

マツオカ建機の未来を見据えて

現在、挑戦していることを教えてください

時代対応をすることに挑戦しています。2年ほど前からデジタル化を推進し、生産性向上のための取り組みを始めています。今後はAIを活用した課題解決など、新しい働き方が求められてきますので、いち早く順応していく必要があると思います。このスピード感もお客様に提供するサービスの質につながるものだと思います。今では、サイボウズのキントーンを使用しており、このようなツールを社員全員が利用できるようになるために、経営層だけではなく、若手からも働きかけを進めるようにしています。時代対応をすることについては、まだわからないことも多いですし、まずやってみるという精神をもって仕事に臨んでいます。

マツオカ建機で活躍している人材の特徴を教えてください

全力で取り組もうとする姿勢がある社員が活躍していると思います。何事も自分事として捉え、細部までこだわって仕事に臨む姿勢が仕事においては最も重要です。この姿勢はマツオカ建機には特に必要とされています。お客様のことを本気で考え、何事もYESと答えるスタンスの会社であるため、どうしても必要になる大切な仕事への向き合い方なのです。能力は経験を積めば自然についてきます。ただ、どのような姿勢でその経験をするのかによって得られるものは大きく変わってきます。お客様を第一に考え、全力で仕事をすることでお客様から「ありがとう」と言ってもらえます。「ありがとう」をもらえる数が増えれば、仕事は楽しくなっていきます。全力さを大切にできる。そんな人と一緒に働きたいですね。

マツオカ建機の理想の状態を教えてください

心理的安全性を確保し、自由闊達に意見を言い合える状態が理想ですね。働きがいとか成長とか給料とかももちろん大切ですが、従業員にとって幸せを感じられる会社って「居心地の良い会社」だと思います。この業界で働く人は、スーツを着て仕事をしているイケてる社会人というようなイメージとは異なることもあり、「子供に自分の仕事を自慢できる」という人が少ない印象です。だからこそ、社員の子供が「お父さんやお母さんの働いている会社に入ってみたい」と思うような会社でありたいですね。そんな会社をつくるために、従業員の話はどんなことであっても「まずは聞く」ことや「あかんかったらやめたらええやん」と失敗を恐れずに「チャレンジしてほしいと伝える」ことを大切にし、居心地の良さを目指し続けています。

  • 社員が集まる運動会の様子

  • マツオカ建機が扱うレンタル機材

  • 会社の外観

職人に憧れての入社 これからは、後輩から憧れられる存在へ

マツオカ建機株式会社 仮設工事部 職長 河内利矩

一見、ジャングルジムの様な仮設の足場。そんな足場をつくっている足場工事部の職長である河内様。枠組足場・住宅用一側足場・足場の組立・解体工事など、多岐にわたる仕事を、低層用住宅足場から中高層用足場まであらゆる現場で行っている。学生時代から足場工事をする職人を見て「かっこいい」と感じていた憧れの職業として、新卒でマツオカ建機に入社し、今では職長として仕事に励んでいる。足場工事を単なる肉体労働ではなく、「頭を使ってお客様のために働ける誇りある仕事」と語り、日々挑戦を続けている河内様に、入社理由や目標、マツオカ建機らしさなどについて伺った。

伝統の継承と挑戦の未来を担う社員の思い

入社理由

足場工事はかっこいい仕事

「シンプルにかっこいい。そう思ったのが入社理由です」と語る河内様の目は輝いていた。元々、体を動かすことが好きで、体を動かす現場職であれば自分の能力を発揮できると考えて選んだ会社がマツオカ建機。社会生活をする上で、目にすることのある足場。例えば、マンションの修繕工事の際に、マンションを囲むようにそびえ立つ鉄パイプと板が組み合わさってできているものが足場。その足場を組み立て、足場に上り、仕事をする職人を見て興味を抱いたそうだ。そこで学校の求人票から自ら足場職人の募集を見つけ出して即応募。また、会社見学をした時の雰囲気がすごく自分にマッチしていると感じたことも一つの入社理由である。単純にかっこいいと思ったことで始まった仕事ながら、お客様からの「ありがとう」をいただくにつれ、日増しにやりがいが増している。「後輩が見た時に、当時の自分と同じように『足場職人ってかっこいい』そう思われるように成長していきたいです」と話す。

やりがい

感謝の言葉と達成感を大切に

「感謝の言葉をいただけることや達成感を感じられるところがこの仕事のやりがいです」と話す河内様。足場工事の仕事は単なる肉体労働ではない。元の設計はあるとはいえ、現場によって臨機応変な対応が必要となる仕事である。現場に合わせて寸法を測ること、お客様の要望に合わせた足場をつくることはそう簡単にできることではない。そのため元請け業者の方からは「ありがとう」と何度も言ってもらえる仕事であり、この難しい仕事をやり遂げた際の達成感は大きい。狭い場所、丸い建物、高層の建物など、足場工事が難しいと言われる仕事であるほどやりがいを強く感じられるという。「プラモデルを組み立てているような楽しさを感じられる仕事」と河内様は笑顔で話してくれた。より質の高いサービスになるよう、細かい気配りを大切にし、お客様が喜んでくれる顔を想像しながら仕事をする。河内様が組み立てる足場にはこれだけの想いが詰まっている。

リーダーとなって足場工事のイメージを変える

「足場のイメージを変えたい」と力強く話す河内様。そのためには、自身の技術や知識のレベルを向上させ、若手を引っ張っていける存在になり、リーダーという役職に就くことを目指している。足場工事という仕事に対しては、「肉体労働で大変そう」「現場厳しそう」などマイナスなイメージを持たれることが多いという。ただ、河内様は足場工事に誇りを持っているからこそ、「足場工事はたくさんの人に感謝されるし、楽しいし、達成感があるし、女性もできる仕事である」ということを伝えていきたいと考えている。今では、自身が若手社員にこの仕事のすばらしさをもっと届けていきたいと考え、技能実習生とのコミュニケーションや教育に関する資格を取るなどの取り組みをしている。一言だけだとしても、より多くの人と関わり、周りに人に気を配れるような存在となることを大切にしている。「2年後にはリーダーになって50名以上を率いる存在になる」と足場工事の先頭を引っ張る存在になるべく挑戦を続けている。

  • 足場工事の仕事の様子

  • 屋内の仕事の様子

  • 打ち合わせをしている様子

足場工事は誇れる仕事

マツオカ建機の好きなところを教えてください

とにかく楽しいところですね。いつでも協力や相談ができる同僚が多いですし、お互いのことを受け入れる空気があって本当に居心地が良い会社だと感じます。もちろん、若手社員が多い仕事という点で、和気藹々と仕事に取り組めていることは1つの理由としてありますが、マツオカ建機の仕事はお互いが協力し合ってこそうまくいく仕事という点も大きな理由だと思います。お客様に感謝されるような仕事をしようという気持ちがある社員が多いからこそ、仕事がなかなか終わらない現場があったら、早く終わった班の人が手伝うなど、協力することが当たり前の環境です。仲間のことを思いやり、協力し合えるからこそ、本当に居心地が良い会社だなと思います。

働きやすい現場にするために進めていることを教えてください

最近は会社を上げてデジタル化を進めています。日報、勤怠管理、図面などを手書きだけではなく、デジタル化を進めることで、より生産性の高い仕事をすることに挑戦しています。足場工事は肉体労働で昔ながらのやり方の仕事と思われるのではなく、今の時代に合わせて働きやすさを追求している仕事であるということを発信していき、女性も働きやすいというイメージにしてきたいですね。もちろん、この仕事において体力は重要ですが、体力を強化することよりも、デジタル化などの時代に合わせた対応による仕事の質の向上を大切にしていきたいです。居心地の良い会社であるために、これからも様々な挑戦をしていきます。

自身にとって理想のリーダー像を教えてください

工程管理をするだけではなく、メンバーが大変な時に寄り添えるリーダーになりたいです。メンバーのことを第一に考え、寄り添い、褒めるなどのコミュニケーションを大切にできる人が1人いるだけでも、相当働きやすい現場になると思います。例えば、大きい現場や難しい現場にはメンバーと一緒に入ること、技術や知識が優れていて一人ひとりに合わせた関わりをすることなどがリーダーとしては大切なことです。会社としてやるべきことを推進することはもちろんですが、共に働くメンバーの幸せをつくることもリーダーの役割だと思います。今の自分の上長であるリーダーがまさにそのような存在ですし、これからは自分がリーダーとなって会社をより良くしていきたいです。

担当者からのコメント

  • 監修企業 担当者

    この度は取材をお受けいただき、誠にありがとうございました。
    お客様のことを考えたサービスの形をつくるだけではなく、社員の幸せを考え続けている松岡社長の言葉や、足場工事の仕事に強く誇りを持っている河内様の想いに大変感銘を受けました。マツオカ建機の更なる発展を心より願っております。

掲載企業からのコメント

  • マツオカ建機株式会社 からのコメント

    取材していただきありがとうございました。 マツオカ建機を取材先として選んでいただけたことは本当に光栄ですし、この機会を通じて自分の想いが言語化されたと思います。今まで築き上げてきたものを大切にしながらも、さらなる社員の幸せを追求し、これからも挑戦を続けてまいります。

企業情報

  • 創業年(設立年)

    1938年

  • 事業内容

    建設機械等のレンタル・販売・修理
    足場工事

  • 所在地

    三重県三重郡川越町当新田17番地

  • 資本金

    5000万円

  • 従業員数

    191名

  • 会社URL

    https://www.matsuokakenki.co.jp/

沿革

  • 1938年~1987年

    1938年
    桑名市に於いて建設機械器具の販売を目的に個人創業開始

    1958年 6月
    資本金100万円にて株式会社松岡咸商店を設立

    1969年
    本社事務所及び川越工場を新設、営業とサービス力の強化を図る

    1970年
    川越工場の稼動によりリースレンタル部門を強化、プレハブ部門を新設

    1972年
    資本金を300万円に増資
    社名をマツオカ建機株式会社に改称
    四日市営業所及び工場を新設

    1973年
    資本金を1000万円に増資

    1975年
    仮設機材とプレハブハウス専門の事務所及び工場を新設

    1978年
    資本金を2500万円に増資
    タイガーリースセンターを新設
    一般向けレンタル、備品、行事用品レンタルを開始

    1984年
    資本金4000万円に増資
    川越営業所を新設
    機械レンタル部門を本社より移す

    1987年
    名古屋営業所を新設
    名古屋都市部にレンタル営業を開始
    亀山市に亀山営業所を新設

  • 1988年~2000年

    1988年
    知多営業所を新設。知多半島にレンタル営業を開始
    衣浦営業所を新設

    1989年
    鈴鹿営業所を新設
    名古屋中小企業投資育成会の投資を受け、資本金6000万円に増資

    1990年
    川越モータープールを開設

    1991年
    木曽岬工場・営業所を新設

    1992年
    員弁営業所を新設

    1993年
    軽足場営業所を新設

    1995年
    本社内に特販課を新設
    マツオカオリジナル商品などの製造販売、レンタル開始

    1997年
    高所機械営業所を新設

    1999年
    本社特販課を環境事業部と改称

    2000年
    営業開拓推進室を開設
    桑名出張所を新設

  • 2001年~2017年

    2001年
    知多市新舞子に知多営業所を新築移転
    仮設部門と足場部門を統合し、仮設足場営業所として新築移転

    2003年
    亀山営業所を新築拡充し、鈴鹿営業所を統合
    資本金を5,000万円に減資して中小企業の枠内になる

    2006年
    重郡川越町亀崎新田に川越営業所を新築移転
    三重郡川越町南福崎に高所機械営業所を移転

    2007年
    名古屋営業所を閉鎖し、知多営業所に統合
    プライド物流と物流事業業務統合及び資本提携

    2008年
    四日市市末広町に四日市営業所・仮設機材営業所新築移転

    2009年
    営業部門強化の為、本社営業部を新設

    2010年
    仮設足場営業所をレンタル部門と工事部門に組織変更
    四日市営業所、仮設機材営業所業務を統合し業務開始

    2011年
    山長リース株式会社に100%出資し資本及び業務提携を実施

    2012年
    員弁営業所を閉鎖し、川越営業所と統合

    2016年
    みえ川越高松センターを新設
    株式会社ムービルトと資本及び業務提携を実施

    2017年
    地域未来牽引企業選定

取材趣旨:企業インタビュー

この企業のその他の記事

    記事が投稿されていません。

その他の記事

  • 自由な発想で「よそにないもの」をつくりだす

  • 安全・安心な社会の実現に挑戦で応えたい

伝統と挑戦の革新企業の公式サイトへ掲載してみませんか?

日本が誇る伝統と挑戦の革新企業は「設立年数 30年以上継続して事業を行っている企業様」「革新性 現状に満足せず、常に高い品質を追求している企業様」からの掲載を募集しています。

詳しく見る

スタッフブログもっと見る