日本が誇る伝統と挑戦の革新企業

取材趣旨:企業インタビュー

創業からおよそ90年―
高品質な茶葉を数多く取り揃え、お茶をこよなく愛する日本人へ提供し続けてきた丸山園本店。
直販の店頭ではお茶の試飲による飲み比べができたり、茶葉で入れた美味しいお茶を飲むことができるお茶カフェ・一葉[KAZUHA]など、お茶を楽しむことができる空間を現在も提供している。その伝統を守りつつ、次なる挑戦をし続けているのが、今回お話をお伺いした井ヶ田社長だ。若者がどんどん茶葉で入れたお茶を飲む習慣から遠ざかる中で、お茶という業態を維持しながら100年企業を目指す井ヶ田社長は、これからどんな挑戦をしようと考えているのだろうか。その未来にかける思いに迫った―。

  • 株式会社丸山園本店

    代表取締役社長井ヶ田 晋

    「先人達がつくり、守ってきたこの丸山園本店をお茶という業態で100年企業にすること。それだけは絶対にブレることはありません」そう力強く語る井ヶ田社長。およそ90年続いてきた伝統を、そんなに簡単に捨てることはできない。なぜならそこに、先人達の血のにじむような努力と思いがつまっているからだ。だからこそ、それをまず守り、つないでいくことが、最も大切である

目次

伝統の継承と、未来への挑戦を可能にする革A新企業の本質

社風

共に丸山園本店の未来をつくりたい 若手人材が挑戦できる環境

「若い人材に、新しい発想でどんどん挑戦してほしいんです」井ヶ田社長は笑顔でそう語った。若者層など、茶葉で入れたお茶に親しまない人が増えている現状を打破するために、お茶を楽しむ人をもっと増やすにはどうすればよいかということについて、新しい発想でチャレンジをしていかなくてはならない。だから、同社では若い人材がどんどん活躍できる環境を整えることによって、会社の未来づくりにつなげたいという思いが強い。例えば、キャリアアップでも、早ければ入社後2年で店長として店舗運営のすべてに責任を持ち、マネジメントや店舗のディスプレイなど、会社の経営者と同じ視点で、店舗をつくりあげる。また、商品企画、イベントなどの販促企画など、これまで社長や中堅社員が行ってきた仕事も若手社員と一緒に推進していきたいとまで、井ヶ田社長は考えている。若い力で新しく生まれ変わろうとしている丸山園本店。伝統と挑戦をどのように融合し、未来を切り開くのか、注目が集まる。

独自性

心からお茶を楽しむことができる空間を整備

本当にお茶が好きなら、品質の高い茶葉を、色々と飲み比べたりしながら、お茶選びから楽しみたいものだ。そんな贅沢を叶えてくれる場所が、丸山園本店なのだろう。
その歴史と実績に裏打ちされた高品質な茶葉は、多くの丸山園本店ファンをつくっている。また、取り扱い品目の多さは全国でもトップクラスであり、関東ではなかなか見かけない九州の八女茶や佐賀の嬉野茶なども取り扱っている。
そんな高品質な茶葉を数多く揃えている丸山園本店には、もう1つ、お茶ファンにとって嬉しいサービスがある。それが「試飲」だ。店舗で、「どのお茶が自分に合うか」「好みのお茶はどれか」を探すために、店舗のスタッフがお茶を入れてくれて、飲み比べすることができるのだ。店舗を訪れるたびに、素晴らしい茶葉とたくさん出会い、気づくことができる。そんな、心からお茶を楽しむことができる空間こそが、同社の一番の強みかもしれない。

展望

「お茶」という業態で100年企業へ そのための新たな挑戦

「先人達がつくり、守ってきたこの丸山園本店をお茶という業態で100年企業にすること。それだけは絶対にブレることはありません」そう力強く語る井ヶ田社長。およそ90年続いてきた伝統を、そんなに簡単に捨てることはできない。なぜならそこに、先人達の血のにじむような努力と思いがつまっているからだ。だからこそ、それをまず守り、つないでいくことが、最も大切であると井ヶ田社長は考えている。
一方で、現状維持では伝統を守ることが不可能なことも、もちろん井ヶ田社長は十分理解し、新たな挑戦をしている。2003年に立ち上げたお茶のカフェ事業もその1つだ。そして、今後の事業ビジョンとして、通販事業による一般消費者への販売力の強化、業務用のお茶販売によるBtoB販路の開拓を掲げ、実際に井ヶ田社長自ら動き始めている。
およそ90年の歴史を誇る丸山園本店が、守るべき伝統を守り、その上で新しい会社に進化・発展しようとしている。私達はその歴史的一場面に立ち会っているのかもしれない。

井ヶ田社長に聞く、未来にかける思い

お茶カフェ・一葉[KAZUHA]を立ち上げた経緯を教えてください

茶葉を使った本物のお茶を飲む習慣というのは、特に若者の方を中心に薄れつつありますよね。
皆さん、本当のお茶の味を知らないことが多いんです。なぜなら、皆さんが「お茶だ」と思って飲んでいるペットボトルのお茶は、実は清涼飲料水で、お茶の有効成分であるカテキンやテアニン、タンニン、ビタミン類はほとんど含まれていません。私がお茶カフェ・一葉[KAZUHA]を立ち上げたのは、まさにそうした現状の中、多くの方に「本当のお茶の魅力」を伝えるためにはどうしたら良いのかということを考えた結果、本当のお茶のおいしさや魅力を伝えるカフェをやろうと決断しました。今では多くの若い層の方にご利用いただいておりますので、こちらの事業も引き続き推進していきたいと考えています。

将来の組織ビジョンを教えてください

もっともっと社員みんなが明るく、一致団結して会社を盛り上げていくことができる社内環境をつくっていきたいと考えています。それには、社員1人ひとりが日本茶を好きであり、日本茶の良さを1人でも多くのお客様にお伝えすることができるかです。また、100年企業を目指すために私達がこれからやらなければならないことはたくさんあります。これは誰か1人が頑張ってもどうにかなるものでは決してないと思うので、社員全員で一致団結することが必要だと思います。一致団結、つまり社員同士が「思いやり」の気持ちを持って仕事に従事することです。そして、私は大改革をしようとは考えていないんです。背伸びをせず、コツコツと積み上げていくことで、目指していることを実現していきたいと考えています。

どんな方に入社してもらいたいと考えていますか

まず、「日本茶」が大好きで、色んなことに自ら手を挙げたり、チャレンジするハートを持っている方に、是非入社していただきたいと考えています。私達は長い歴史の中で、まさに新たな一歩を踏み出してる真っ最中です。若い方にも、意欲さえあればどんどんチャンスや役割を与えて、一緒に丸山園本店の未来をつくりたいと考えているので、そこに共感して頑張ってくれる方は大歓迎です。私達としても、頑張り次第ですぐに昇格できたり評価されるキャリアアップの制度をご用意していますし、社員全員でフォローしていきたいと考えていますので、是非一度、少しでも興味がある方は説明会にお越しいただけましたら幸いです。

  • 日本全国の日本茶が並ぶ店頭

  • 一番人気のきなこパフェ

  • 屋形船での新入社員歓迎会

担当者からのコメント

  • 監修企業 担当者

    今回取材をしていただくにあたり、実際に直販店舗や日本茶カフェ「一葉」にお邪魔させていただきました。そこで販売されている珍しいお茶の数々や、店員の方からお茶について丁寧に教えていただいたことで、改めて「日本茶」という日本文化を見直すきっかけとなりました。このように、今まで日本茶に馴染みが少なかった世代へ、お茶の魅力を伝える場が丸山園本店には多く存在しています。今後どのように若者層へ発信をしていくのか、丸山園本店様のご活躍から目が離せません!

掲載企業からのコメント

  • 株式会社丸山園本店 からのコメント

    今回の取材では、社風、独自性、展望といった切り口でまとめていただき、改めて私個人としても会社を見つめ直すきっかけとなりました。このサイトを通じて、多くの方に弊社の存在を周知していただけることを期待しています。そして、日本茶の魅力が更に多くの方へ伝わりましたら幸いです。

企業情報

  • 創業年(設立年)

    1928年

  • 事業内容

    日本茶の製造、加工、包装販売業 日本茶カフェ「一葉」の運営

  • 所在地

    東京都新宿区新宿1-8-2

  • 資本金

    4,000万円

  • 従業員数

    53名

  • 会社URL

    http://www.maruyamaen-honten.co.jp/

沿革

  • 1928年~2014年

    1928年
    製茶販売業、丸山園を創業

    1957年
    株式会社丸山園に組織を改める

    1961年
    錦糸町ステーションビル内に直売小売店第1号開店

    1963年
    世界初の凍結真空乾燥法、インスタント日本茶製造に成功

    2002年
    株式会社丸山園と株式会社丸山園本店に分社する

    2003年
    セカンドブランド、日本茶カフェ「一葉」オープン

    2014年
    通信販売本格的に開始

取材趣旨:企業インタビュー

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